YAECAデザイナー・井出恭子と作る、世界に一つのカスタムラゲッジ。
“AUTHENTIC UTILITY TOOLS”を掲げ、世界にそのファンを増やし続けるブランド〈YAECA〉。そのデザイナーである井出恭子さんは、〈グローブ・トロッター 〉をどのようにカスタムするのだろうか。都心と鎌倉の二拠点生活、そして全国をめぐる井出さんに寄り添うラゲッジをビスポークした。
目指すのは究極にそぎ落とされたミニマルさ。
〈グローブ・トロッター 銀座〉のビスポークサービスでは、オリジナルのトラベルケースをオーダーできる。ボディやコーナー、金具などの外装はもちろん、内側のライニング、ステッチの糸まで好みの仕様に。あらゆるサンプルを手に、数億通りの中から世界に一つのラゲッジを作り上げることができる。銀座店では経験豊富なスタッフによる丁寧な手引きもあり、理想にグッと近づくことができるのだ。
ビスポークスペシャリスト・佐野文利がアーカイブなども見せながら豊富な知識でビスポークをガイドしてくれる。
今回オーダ―に訪れたのは、YAECAデザイナーの井出恭子さん。
「本当にシンプルにしたいんです。普段私が着ているものはYAECAのものも含め、ベーシックなものが多くて。できるだけ同色で統一できると嬉しいですね」
ビスポークとなると、ベースとなるモデルにどんどん付け加えていくようなイメージが先行してしまうが、井出さんの希望は真逆。長年グローブ・トロッターでのオーダーを考えていたということで、既に頭の中でイメージが出来上がっていた。
「私の想像でイメージしていたのは、炭みたいな色です。ブラウングレーみたいな」
色選びから始まったビスポークだが、ダークブラウンか、アイボリーの二択に絞り、両方のパターンでリベットやコーナーの色味を考えていく。
「外側のベルトもグローブ・トロッターらしくていいのですが、なくてもブランドらしい価値はあるなと思っていて。昔のアーカイブを見ると、付いてないのもかっこいい。なにより、開けるときにスムーズで使いやすいかなと」
グローブ・トロッターの象徴でもあるベルト。ベルトレスのものもあり、井出さんもその仕様を目指す。
ライニングの素材を決める。外側と同じ色で探していく。フォックスブラザーズの生地なども取り揃える。
「普段は都心とギャラリーのある鎌倉を頻繁に行き来する生活をしていて、2泊ぐらいの容量がいいですね」
都心と鎌倉の移動は車が多いので、車に積み込む前提のサイズを選ぶ。
「使わないときは家に置いておいても馴染むようにしたいです。押し入れに仕舞い込むのではなくて、インテリアの一部として機能するような」 2時間ほどビスポークの相談をした上で、もう少し考えてみたいという井出さん。ビスポークサービスでは、カウンセリングを重ねたり、後日メールや電話のやり取りをして最終的に決定していくことも可能だ。井出さんのフィルターを通したグローブ・トロッターはどのようになるのだろうか。
“引き算”されたカスタムラゲッジ。
究極にシンプルに組み上げられたラゲッジ。井出さんの自宅にもすんなりと馴染む。
完成したのは、一見すると何の変哲もないラゲッジ。しかし、細部をよく見ると様々な点で変わっていることに気づく。さらに、驚くのはビスポーク時にはなかった、小さなサイズのラゲッジの存在だ。
「本当にシンプルにしちゃいましたね(笑)。結局ベルトは無くして、角のレザーコーナーを留めるためのリベットも目立たないように通常より小さくしました」
アートピースにビンテージ家具。グローブ・トロッター の哲学にも共通するタイムレスなものが井出さんの居住空間を構成する。
オーダーの際に、色味はダークブラウンか、アイボリーで悩んでいたが、最終的には、青みがかったグレーになった。
「何度かメールで相談して、もう一回お店にも行ったんです。アイボリーもよかったんですが、改めて色々見せてもらったところ、このグレーが、良い意味でブランドらしくなくていいなと思って」
パッキングにも井出さんらしいミニマルな哲学が感じられる。
レザーコーナーのリベットが、通常モデルより小さいものに変更されている。
そして、ビスポーク時にはなかった小さなラゲッジは、追加でオーダーしたという。
「良い機会だと思ってもう一個ビスポークで作っちゃいました。お茶を習っていて、移動先で来客がある時など道具を持ち運びたいことも多いんです。元々はヴァニティケース用の通常モデル。茶器を入れるにあたって中もビスポークしようかと思ったんですが、実際に入れてみたらピッタリとはまって。ただ、このカラーリングはなかったので、結局ビスポークになりました。リベットなども統一したかったので全て変えています」
もともとヴァニティケースに入っていたトレーにもお茶の道具がぴたりとおさまったという。
2つのラゲッジを重ねて運べるように、スーツケース上部のトップハンドルは”フラットハンドル”仕様を選択した。
「いま、岩手の築150年ぐらいの古民家のリノベーションをしているんです。もともと主人の地元が遠野市で、そこに人が集まる場所をつくりたいと思っています。ギャラリーのような、食堂のような、喫茶店のような。これから東京と鎌倉に加えて岩手への移動も頻繁になってくると思うので、このラゲッジも活躍してくると思います」
井出恭子
いで・きょうこ/1977年静岡県生まれ。〈ヤエカ〉企画。2002年服部哲弘とともに同ブランドを立ち上げる。現在は、YAECA HOME STOREやギャラリーなどでのキュレーションなど幅広く活動する。
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【ビスポークサービスお問合せ先】
グローブ・トロッター 銀座
TEL 03-6161-1897
※ご予約のお客さま優先となります。
詳細はお気軽にストアスタッフまでお問合せくださいませ。
【ビスポークフェア2024】
各直営ストアでは順次ビスポークフェアを開催しております。
会期中は、イニシャルペイント3文字、または単色のモチーフペイントスモールサイズを1柄無料でサービス。
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▼開催スケジュール
銀座三越店:11月6日(水)~11月12日(火)
TEL 03-3535-7775
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