イタリアを拠点に活躍するファッションデザイナーのマッシモ・アルバさん。あまり知られていませんが、実はレオナルド・ディカプリオ、イアン・マッケラン、スタンリー・トゥッチといったスターたちも顧客に名を連ねています。1990年代からグローブ・トロッターのファンだというアルバさんに、旅の思い出やアドバイス、これからグローブ・トロッターに作ってほしいデザインについて、お話をうかがいました。
2022年を迎えましたが、アルバさんが今年ぜひ行きたいと思う「夢」の旅行先はどこですか?そこは以前に訪れた場所でしょうか、それとも、ずっと前から行きたいと思っていた「どこか」でしょうか?
子どものころ、寝る前に祖母がよく物語を聞かせてくれたり、ジュール・ヴェルヌの本を読んでくれたりしました。ご質問にはふたつのキーワードがありますね。「夢」と「どこか」です。私はときどき、自分がどこかに行く夢を見ますが、その次の朝はとても気分がいいんです。人に会ったり、新しい場所を発見したりする。私の究極の旅先は「夢の中」ですね。
よく行く国や街はありますか?
ニューヨークはいつ行っても本当にいいところです。現地に住んでいる友人も多く、行けば必ず家に招いてくれます。
これまで経験した中で、最も「冒険だった」旅について教えてください。
妻のマリ、息子のニコロと一緒にカリフォルニアを車で旅行したことです。2018年の夏でした。レンタカーのバンを借りて砂漠の中を走り続け、まるまる1カ月かけてカリフォルニアを縦断しました。ロサンゼルス、パームスプリングス、デスバレー、セコイア国立公園、ヨセミテ国立公園、マリブ、ビッグサーを息子に見せてやりたかったのです。
これまで宿泊した中で、最高のホテルはどこでしたか?
友人が数年前、サンタ・マルゲリータ・リグレに小さくて感じのいいホテルをオープンしました。ホテル・ブル・ディ・テと言います。そこでのもてなしは、本当に快適ですよ。
旅行や移動の手段として、どんな乗り物がお好きですか?
以前はよくバイクで旅行しました。今もアトリエの前に、自分のトライアンフ・ボンネビルを停めてあります。それを見ると、そのボンネビルに乗って旅していたときの自由な気分を思い出します。
グローブ・トロッターと最初に出会ったのはいつですか?
1990年代にニットブランドのマーロ(malo)でクリエイティブディレクターをしていたときに、マーロを代表するブルーのカシミアと同じブルーのスーツケースをセットで注文しました。マーロ初のトラベルコレクションとして、ブルーのカシミアで作ったコンパクトサイズのブランケットとクッションを発表したので、そのディスプレイ用にお願いしたものです。そのディスプレイは世界各地のマーロの店舗のウインドウを飾りました。
普段はどんなスーツケースをお使いですか?
旅行にはブルーのグローブ・トロッターを持って行くことが多いですが、ビンテージスーツケースや大型のトラベルハンドバッグもたくさんコレクションしています。私のアトリエに行くと、その辺にいくつかスーツケースが置いてありますよ。いつでも飛び立てることを思い出せるように置いているんです。
グローブ・トロッターのどんなところがお好きですか?
素材の良さと、シンプルな設計ですね。本質的な機能を重視し、軽くて、上質なところが素晴らしいと思います。
あなたのパッキングスタイルは?
まったくおおらかなものですよ。旅行の荷物はできるだけ軽くして、必要なものだけ持って行きます。
旅行の荷物に必ず入れるものは?
いつもギリギリになって荷造りするので、必ず忘れ物をしてしまいます
旅行に必ず持って行くぜいたく品は?
カシミアのセーターと、カラフルなハンカチをたくさん。ハンカチは自分で使ったり、旅先でギフトとして差し上げたりします。しかし、何と言っても、家族が一緒に来てくれることが最大のぜいたくですね。
旅行には何を着て行きますか?
楽な恰好が好きです。クルーネックのシンプルなセーターとジャケットや、コーデュロイのパンツ、デザートブーツなどが旅に最適ですね。
旅先での食事で最高だったのは、どこの料理ですか?お好きなタイプの料理はありますか?
旅の楽しみのひとつは、現地の味を発見することだと思います。私自身は、レバノン料理が好きです。
世界でいちばんお気に入りのバーはどこですか?
ミラノのアトリエの真ん前、ヴィア・コルシコにあるエリータ・バーですね。それから、カトマンズではドント・パス・ミー・バイというクールなレストランを見つけました。ビートルズの曲にちなんだ店名だそうです。
新しいスーツケースとして、グローブ・トロッターのスーツケースからどれでも好きなものを選べるとしたら、どれにしますか?
黒の「センテナリー」のキャリーオンでしょうか。クラシックで気取らない感じがいいですね。
ご自身でグローブ・トロッターをデザインするとしたら、どんなものを作りますか?
4種類のスーツケースをイメージしています。それぞれ大きさも変えて、ボディは4つとも、ボンベイブルー、アップルグリーン、サフランイエロー、ターコイズなど個性的な色で染めた型押しクロコダイルレザーでドレスアップします。ハンドルのすぐ下には四つ葉のクローバーの図案を黒でプリントします。マッシモ・アルバのデザインでは言葉も不可欠な要素なので、スーツケースの中にも言葉をプリントしたいですね。「viaggiare, viaggiare, viaggiare(トラベル、トラベル、トラベル)」と。スーツケースの中にはクロコダイル柄のコットンで作った小さめのポーチを付属して、シャツやニットなどを整理して入れられるようにします。ポーチの色はボディとコントラストをつけますが、同じ3つの単語を中央に入れます。
ニュースレター登録
グローブ・トロッターの最新情報をいち早くお届けいたします。