250年の歴史を持つハンド&ロック社との絶妙なコラボレーションで、手刺繍の繊細な芸術を探求
刺繍ほどクラフツマンシップを象徴するものはありません。この英国のメゾンは、1767年以来、王室、英国軍、サヴィル・ロウのテーラー、オートクチュールのデザイナーに、オーダーメイドのサービスを提供してきました。
「刺繍は伝統的な手法でもありますが、ハンド&ロックはモダン・ファッションの最前線に位置します。最近のコレクションでは、グッチやステラ・マッカートニーといったデザイナーが刺繍の魅力に取りつかれています。昨年は大流行し、来シーズンもそうだと思います」と、ハンド&ロックのデザイナー、ローラ・キャンベルは話します。
金細工は儀式や軍服に使われる伝統的な技法ですが、キャンベルのスタイルは決して古風ではありません。彼女の目は鮮やかな色彩と質感に惹かれ、ハンド&ロック社での3年半の間に、多くの新進気鋭のファッションデザイナーと仕事をしてきました。
メゾンの250周年を記念したハンド&ロックの「The Embellished Handbag」プロジェクトでは、世界的デザイナーから寄贈された13のバッグにハンド&ロックが刺繍を施し、世界にひとつだけの傑作を生み出すという巡回展を開催しています。V&Aでの1日限りの展示でスタートしたバッグは、間もなくシドニー、そしてシカゴへと旅立ち、12月にはサザビーズのオークションにかけられます。
「グローブ・トロッターは、その美学とパッチの由来にまつわるストーリーのおかげで、このプロジェクトでうまく機能したと思う。このプロジェクトに携わるのは本当に楽しかった。」
グローブ・トロッターは今年、創立120周年という節目を迎えました。新プロジェクトは、1960年代にBOACの元CA ヒラリー・ファリッシュが所有していたスーツケースからインスピレーションを得たSS17コレクションで、彼女は旅先で集めた50枚以上のステッカーで内装を飾りました。この鮮やかでユニークなデザインが、この記念プロジェクトのために両ブランドの想像力をかき立てたのです。
このコラボレーションのために選ばれたバッグは、ネイビーのブルレザーを使用した「プロペラ」オーバーナイト。キャンベルは、デザインに最適と思われるラゲッジラベルを選び、自由に解釈し装飾を施しました。
伝統的な金細工を使いましたが、異なる素材を使ってワッペンをアップデートしました。ひとつはスワロフスキー・クリスタルの生地を使いました。レザーもありますし、色違いの地金もあります。シンガポールの今はなきシービュー・ホテルのトラのワッペンが一番時間がかかりました。
1960年代の華やかさを楽しくモダンに、そして旅と浪漫という時代を超越した魅力を難なく表現し、一針一針に物語が織り込まれている――
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