小さなヒーロー：グローブ・トロッターにメイフェア・ケースが登場

センテナリー・スーツケースをミニサイズにアレンジした斬新なコレクションを発売。たくさんの場面で活躍するクロスボディ・バッグにスタイルが一新されました。

イームズのアームチェアやアレッシイの9093ケトルなど現代を代表するあらゆるデザインと同様、グローブ・トロッターのスーツケースも見ればすぐにそれと分かります。127年ものグローブ・トロッターの歴史やすべてのケースが英国内で職人の伝統的な技術を駆使して手作りされていることを知らない人でも、通りすがりにグローブ・トロッターのケースに出会えば、それが世界のどこであれその独特のスタイルとシルエットにすぐに気付き、心をわしづかみにされてしまいます。1927年にトラウブ・マニュファクチャリング・カンパニーが広告に使った有名なコピーを借りれば、グローブ・トロッターは「真似をされることは多くても、同じものは決して作れない」のです。

グローブ・トロッターは、その1＆1/4世紀を超える歴史において自らが変化しつつ進化してきました。当初はロバート・ファルコン・スコット大佐やエドモンド・ヒラリー卿といった往年の探検家に愛された頑丈なスーツケースを作っていましたが、やがてラグジュアリーなレザーアクセサリー、ヴァニティケース、ハンドバッグなどがラインナップに加わり、さらにはジュエリーブランドのティファニーやラッパーのタイラー・ザ・クリエーターなど、現代文化の先駆者たちとのコラボレーションも行うようになりました。

そして2024年の今、グローブ・トロッターは新しい節目を迎えようとしています。メイフェア・コレクションの発売です。ザ・ロンドン・スクエアのハンドバッグや、スーツケースの新しいコレクションと全く違うのは、メイフェア・ケースはセンテナリーのスーツケースをそっくりそのまま小さくし、完璧なミニチュア版として作り直している点です。

センテナリーは、1997年にグローブ・トロッターの創立100周年を記念して発表されたラゲッジコレクションです。レザー製のコーナーとヴァルカン・ファイバーボードのボディをぐるりと一周するレザーストラップが特徴で、今ではグローブ・トロッターの象徴的なシルエットとして誰もが知る存在となっています。

一方、新発売のメイフェア・ケースはグローブ・トロッター史上、最小サイズのバッグで、グローブ・トロッターが初めて手掛けるミニバッグです。グローブ・トロッターのスーツケースのスタイルと性能はそのままでミニチュアサイズに縮小するという任務を課せられた技術チームは、数年の歳月をかけて新たな技術の開発や工夫を重ね、新作を作り上げました。例えば、ヒンジと留め金が一体となった軽量の金属フレームの開発も必要でしたし、内側のつくりも完全に一新して、日常的に必要な小物が入れられるよう、レザーのジッパー付き内ポケットも装備しました。サイズは小さくしてもセンテナリー・スーツケースのデザインを正確に再現することが大切なので、材料には本家と全く同じヴァルカン・ファイバーボードとレザーを使い、小さなハンドルも付けました。こうした革新的な手法のおかげで、グローブ・トロッター愛好家は新しいコレクションを手に入れ、どこに行くにもお気に入りのスーツケースを持ち歩くことができるようになったのです。

メイフェアというコレクション名は、グローブ・トロッターの旗艦店があるロンドンの歴史的地区からとったものです。メイフェア地区と言えば、伝統あるクラフトマンシップやファッションの代名詞のようなエリアで、マウント・ストリートやサヴィル・ロウ、そしてグローブ・トロッターのロンドンの本拠地があるバーリントン・アーケードなど、世界的に有名なショッピングストリートには老舗の宝飾店や靴店が軒を連ねています。そしてここは、メイフェア・コレクションの写真撮影をするのにふさわしいところでもありました。ふたりのモデルが新コレクションのクロスボディ・バッグを身に付け、メイフェア地区の通りを歩いてバッグの使いやすさとエレガントなスタイルを紹介している背景には、歴史的な建物、黒いロンドンタクシー、気まぐれな曇り空といった、ロンドンの典型的な風景が写っています。

グローブ・トロッターのクリエイティブ・ディレクター、クーリ・ジョベールは次のように話しています。「新しいメイフェア・コレクションをご紹介できることを大変嬉しく思っています。グローブ・トロッターのアイコニックなコレクション、センテナリーのデザインを踏襲し、どんな場面にもぴったりの多用途なクロスボディ・バッグに仕上がっています。地中海の明るい陽光を思わせる鮮やかなレモンイエローから、ロマンチックな深いオックスブラッドまで、幅広いカラーがそろっていますので、どんな気分でも、どこへ出かけるときでも、ぴったりなスタイルが見つかります」