旅に出る時、とにかく荷物を少なくしたい人と、家中のものを全部(まさか台所のシンクは無理でしょうが)持って行きたくなる人に分かれるようです。
今回は、グローブ・トロッターがお客様から質問されることの多い航空手荷物のルールについてお答えするとともに、機内持ち込み手荷物だけにまとめた場合と、手荷物を預けた場合のメリット・デメリットについてお話しします。
かつての旅は、大事業
旅の黄金時代と言われていたころの世界では、身軽な旅という選択肢はなく、誰もがたくさんの荷物とともに移動していました。
19世紀初頭にスーツケースが使用されるようになる前は、人々はキャンバス張りの大きなチェストや頑丈なスチーマートランクを積み込んで、冒険に出かけました。
しかし旅が身近になった今では、身の回りの物を手早く詰めて、気軽に出かけることが主流になりました。
現代人の旅
機内に持ち込めるだけのコンパクトな荷物を持って、きままに旅に出るのは、現代人ならではのスタイルと言えるでしょう。
旅はできるだけ自由な方がいいと考える人が増えています。
そういう人たちが旅の荷物を選ぶときは、使い心地がいいか、丈夫で壊れにくいか、応用が効いて複数の使い道があるか、が基準になります。
とは言え、修行僧のような質素な荷造りを目指す必要はありません。
標準的な航空会社の機内持ち込み手荷物のサイズは、22×14×9インチ(持ち手を含む)ですから、長めの週末旅行や短い休暇なら十分な量の荷物を入れられるのではないでしょうか。
小さいながら有能なトロリーケース
実は、グローブ・トロッターのシグネチャーモデルである20インチトロリーケースは、機内持ち込みサイズです。
これについて、ロンドン旗艦店のストアマネージャー、マイケル・ロディは次のように話しています。
「このトロリーケースが持ち込み可能であるとお話しすると、たいていのお客様が驚かれます。一見したところでは実際よりも大きく感じられるようですね。間違いないか再確認してくれ、と言われることもしょっちゅうです。また、重さを尋ねられることもよくありますが、当社のキャリーオン(機内持ち込みサイズ)ケースはすべて、4キログラム以下となっており、一般に市販されているポリカーボネート製のスーツケースより軽量にできています」
機内持ち込み荷物のメリット
荷物を機内持ち込みだけにすると、いいことがたくさんあります。
まず、長い行列に並んで手荷物を預ける面倒がないこと。
目的地に着いてからも、ターンテーブルの前で待たなくていいこと。
そして、すべての旅行者が恐れる、悪夢のロストバゲージの心配がないことです。
荷物を厳選して荷造りするようになるのも、メリットのひとつでしょう。
機内持ち込み荷物のデメリット
とは言え、どんな場合でも機内持ち込みが適しているわけではありません。
長旅の場合などは、持ち込み手荷物だけでは対応できませんし、寒い土地への旅なら、かさばる防寒着を持ち込みサイズのケースに詰め込むのは至難の業です。
入らないものは重ね着して行くしかありませんが、それはあまりお勧めできません。
あるいは旅先で、そこでしか手に入らない素晴らしい物に出会い、それが一生に一度の出会いだったとしても、あきらめなければならないことも。
航空会社によっては機内持ち込み手荷物の規定が非常に厳格で、サイズや重さがわずかにオーバーしただけで、追加料金を課されることもあります。
– お勧めのアドバイス –
機内持ち込みサイズのケースに荷造りする際のコツを、ロディに聞きました。 「ぜひお勧めしたいのは、最初に靴を入れることです。靴は身だしなみを決定する最も重要な要素ですから最優先すべきです。まず靴を入れて、そのまわりに洋服などを詰めていきます。靴の中にも小物を入れれば、スペースが節約できます。多少入れすぎたかな、と思っても大丈夫です。ボディに使われているヴァルカン・ファイバーのボードは一定の柔軟性があるので、少しならケースが膨らんで許容してくれます。」 |
スペースに余裕がほしいなら
一方、手荷物を預ける場合、好きなだけ荷物を持って行くことができる(もちろん限度はありますが)というメリットがあります。
毎日念入りな肌の手入れを欠かさない人も、愛用の化粧品を全部持って行けますし、旅行用の小さいボトルにいちいち詰め替える必要もありません。
また旅行先で会合やフォーマルなイベントに参加する予定があるときも、必要なものを確実に、過不足なく荷造りしなければ、というプレッシャーを感じることもありません。iPad、デジタルカメラ、パソコンなどをいつも持ち歩きたい人も、預け入れ手荷物にするのが正解です。
預けても大丈夫?
ストアマネージャーのマイケル・ロディは、次のように話しています。
「預け入れサイズのスーツケースについて、お客様が最も心配なさるのが耐久性です。作業員が荷物を丁寧に扱ってくれないという話はよく聞きます。しかし、グローブ・トロッターのケースは120年前から同じ製法で作っているにもかかわらず、現代の旅行シーンで生じるさまざまな問題にも耐える堅牢さを備えています。また、バーコードやシールを貼られるなど、見た目に影響する取り扱いをされる場合もありますが、スーツケースというものは、長く使えば使うほど、独特の味わいが出てくるものです。シールやバーコード、表面の汚れですら、スーツケースの個性を際立たせる表情になりますし、お客様の旅の貴重な記録にもなると思います。」
グローブ・トロッターのお勧め:機内持ち込み派の方に
(左)センテナリー ノースサウストート バーガンディ×ブラック / エレガントながら、必要なものが何でも入る容量たっぷりのバッグ。
(右)ザ・ロンドン・スクエア サファリ 7インチ ミニトランク アイボリーホワイト / 大切なものだけを入れて持ち歩きたい、個性的でキュートなボックスタイプのバッグ。
(左)クルーズ 20インチ トロリーケース ロイヤルブルー / 定番の20インチトロリーケースは、理想的な旅のアイテム。都市での滞在や短期休暇に最適です。
(右)“ Travel the world ” テレンス・コンラン 20インチ トロリーケース ネイビー / ストラップのないオリジナルは、グローブ・トロッターの象徴的デザイン。限定のコラボレーションモデル。
グローブ・トロッターのお勧め:預け入れ派の方に
(左)デイタイムガーデン 26インチ トロリーケース アイボリー×バーガンディ / ライニングのイラストが美しい、堅牢なチェックインサイズのケース。
(右)No Time To Die 26インチトロリーケース(4ホイール)/ 最新の007オフィシャルコレクション。どんな諜報活動にも耐える十分な容量。
(左)オリジナル 30インチ スーツケース ブラック / ストラップのないオリジナルコレクション。使いやすいホイール付き。
(右)デラックス 30インチ エクストラディープスーツケース アメジスト / 圧倒的にスタイリッシュなスーツケース。ワードローブがたっぷり入るグローブ・トロッター最大の容量。
(左)預けることを選んだのは
「荷物の整理がもっと上手だったら、機内持ち込みもできたかもしれませんが、私の場合、(いつも出発直前に)あわてて荷造りをするので、衣類や本や双眼鏡を適当に放り込んでも大丈夫なだけの大きさが必要なんです。預け入れ手荷物のいいところは、保安検査のとき(たいてい混雑していますよね)に荷物を引っ張って行かなくていいし、搭乗してから席の上の荷物置き場の争奪戦をしなくてもいいことです。本当に楽ですね。」
ジャーナリスト、編集者のリジー・ポックさん(『ガーディアン』『スタイリスト』『コンデナスト・トラベラー』)
(右)機内持ち込みを選んだのは
「預ける手続きも面倒ですし、知らない土地で重いスーツケースを引きずって動くのも大変なので、できるだけ預けないようにしています。そうしているうちに、コンパクトに荷造りすることが得意になりました。もし忘れ物をしてしまったら、現地で買えばいいというスタンスですが、実際にそうなったことは、まだありません。」
ライター、編集者のホリー・クエールさん(『グラマー』)
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