F1 2024 インサイダーズガイド No. 12 – イギリス

11 Jul 24

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フォーミュラワン®の伝統的な一戦、イギリスグランプリの歴史は1926年まで遡ります。シルバーストンは、現代のフォーミュラワン®ワールドチャンピオンシップにおいてオリジナルサーキットの1つで、1950年のシーズンに初めてグランプリを開催して以来、現在まで続いています。この高速でダイナミックなサーキットは、ノーサンプトンシャーの美しいカントリーサイドの中にあり、大邸宅や緑の草原に囲まれています。エネルギッシュで技術の粋を集めたサーキットとは好対照ののどかな風景です。

 

アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワン®チームの拠点は、サーキットから歩ける距離にあります。チームのドライバー・アンバサダーであるジェシカ・ホーキンスは、F1アカデミー・プログラムのチーム責任者にも任命され、トレーニングとチームの忙しいスケジュールの合間を縫って、イギリスにいるときのお気に入りの過ごし方や、ホームレースならではの強みについて、語ってくれました。

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アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワン®チームはどこに滞在する?

「私の住まいはバッキンガムのすぐ外にあり、シルバーストンからは車で10分ほどのところですので、一日の終わりに家に帰れるのをもちろん楽しみにしています。レースの行われる週末にかけて家に戻ることができるのは本当に特別なことです。F1®では1年の多くは世界中を旅し家には戻れないので、家で夜を過ごすことができるのはめったにないチャンスでうれしいです」と、ジェシカは語ります。

 

「順調ならば、シルバーストンまでほんの7分ちょっとで行けますが、イギリスグランプリ開催中はそんなに速くは行けません。サーキットに向かう車で渋滞するからです!シルバーストンに出かける人には、早めに到着し、その素晴らしい独特の雰囲気を存分に味わうことをお勧めします」

「チームメンバーの多くは、私と同様、地元に住んでいますので、レースが行われる週末を通して一日が終わると家に戻る人は多いでしょう。フォーミュラワン®の世界で働いているときは常に高い集中力が求められます。ホームレースのイギリスグランプリの間は特にそうです。チーム全員が疲れ切っているので、毎晩それぞれの自宅に戻り、自分のベッドで寝られるのは本当に癒されます。遠くに住んでいるチームメンバーはその贅沢を味わうことができないので、サーキットの近くのホテルに滞在することになります」

アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワン®チームはどこで食事をする?

「Sticks’n’Sushiは、気に入っていてよく行くお店のひとつです。フェルナンド・アロンソもお気に入りの店のひとつだと思います。シルバーストンの一番近くにあるのはオックスフォードですが、ドライブをしても行く価値があります。ケンブリッジにも1軒、ロンドンには数軒あります」と語るホーキンス。

「ミルトンキーンズのKobe Steakhouse & Cocktail Loungeは、最高の行きつけの場所です。外観は少々控えめですが、料理は信じられないほど素晴らしく、そこで食事するのが大好きです。この店は、イギリスで日本の神戸牛と和牛の販売が正式に認められているわずか10軒の認定レストランのひとつで、ロンドン以外ではここだけです。そこに行けばいつでも最高品質の食事をすることができます」

 

「最後に、Warbler on the Wharfは、ミルトンキーンズの中では古風で趣のある場所です。グランド・ユニオン運河に面し、くつろいだ雰囲気の中で美味しい食事と飲み物が提供されるパブで、楽しい屋外テラスとビアガーデンがあります。イギリスの夏の始まりにはぴったりです!歩行者とサイクリストが立ち寄れる水辺沿いの素晴らしい場所です」

試合のないときはシルバーストンの近くで何を楽しんでいる?

「私は動いているのが好き。ジムに足しげく通うのは、楽しむためだけではなく、身体をシャープに保つためでもあります。自転車で出かけ、新しいツーリング先を見つけるのが好きです。ノーサンプトンシャーやその周辺、また近隣のバッキンガムシャーやベッドフォードシャーといったカウンティには素晴らしいルートがたくさんあります」と言うホーキンス。

「ワーバンは私のお気に入りのツーリング先のひとつです。絵のようなディアー・パークに着いてから、もう少し何か挑戦したかったら、ロングスレイド・トレイルは間違いなく冒険心をかきたててくれるでしょう」

 

「私はスカッシュをするのが好きですが、最近はハイキングにも夢中で、本当に楽しんでいます。ハイキングはモータースポーツの世界とは全く違うのですが、頭を休め、夢のような景色を見るのは最高の気分転換です」

「外出や活動をしていないときは、家族や友人と過ごします。チームと一緒に旅をしていることが多いので、友人や家族と多くの時間を過ごせません。ですから、私が家にいて彼らと話をすることは、いつだって大切です」

イギリスのモータースポーツや車文化を象徴する格好の場所で読者が行けるお薦めは?

「シルバーストンのサーキットは、すべての人にお薦めしたい場所です。ここはイギリスのモータースポーツの聖地で、ここではF1®だけでなく1年を通して素晴らしいレースシリーズが目白押しです。シルバーストンは私たちチームの本拠地でもあります。最新鋭のAMRテクノロジーキャンパスがサーキットから目と鼻の先にあるので、トラックに向かう途中で是非ご覧ください」とホーキンスは言います。

「グレートブリテン島には、ブランズハッチやドニントン・パークのような歴史に燦然と刻まれているレース場が数多くあります。どれもレース開催中に訪れる価値が十分あります」

 

「また、ボーリューには国立自動車博物館、ゲイドンにはアストンマーティン・ラゴンダ・グローバルHDの本部至近に英国自動車博物館もあります。車全般に興味のある方には両方お薦めします。最後に、サセックスで開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは車愛好家には必見です。今年はイギリスグランプリの1週間後に開催される、自動車レースにまつわるあらゆるものの祭典です。そこでフェルナンドがアストンマーティン・ヴァリアント(Aston Martin Valiant)を公開し、走行します。7月12日にフェルナンドが最高出力745hpのV12ツインターボエンジンを解き放ち、有名なヒルクライムコースを上るのを見るのが待ちきれません」

グレートブリテン島で他にお気に入りの観光スポットとその訳は?

「私の一番お気に入りの場所のひとつは、ピーク・ディストリクトです。サイクリングもハイキングも楽しむ私のような人にとっては、光輝く眺望に息をのむ場所です。それほど超行動的な行程を考えない人でも、リラックスできる素晴らしい観光地であることに変わりはありません」とホーキンスは言います。

 

「そこからさらに北に行くと、同じように美しい景色の湖水地方に到着します。そこは、しばらくの間、頭と身体を休めたり、あるいは水上スポーツにはまったりするのにも絶好の場所です」

 

「でも結局、シルバーストンに勝るところはありません。ここはそれほど特別な場所です。イギリスのモータースポーツの聖地であり、私たちチームの本拠地です。世界中で最も興奮する連続コーナーのひとつ、マゴッツとベケッツの高速S字区間の本場でもあります。そして、すぐ近くには私の住まいがあるので、私はシルバーストンを『我が家』と呼ぶようになりました!これ以上の呼び名はありません」

自然と歴史

スコットランドの野生の魅力

スコットランドはイギリスの一部であり、見逃せない地域です。ルイス島、ハリス島、バラ島、ビュート島のような昔の趣を残す島々では、自然のままの砂浜に降り立つハイランド牛を見守り、山の峰々の間を飛翔するワシを目で追い、荒涼とした原野を歩き回る雄ジカを観察することができます。これは信じられないほど素晴らしい体験です。ウイスキーの愛好家ならば、この風格ある国の至る所に数えきれないほどある蒸留酒製造所でも至福のときを過ごせるでしょう。

 

スコットランドの最高の滞在場所、ドーノックのリンクスハウス(Links House at Royal Dornoch)では入念に監修された15室の居室が用意されています。すぐ傍にスコットランドで最も美しい浜辺のひとつが、すぐ隣にはハイランドの最高のゴルフコースのひとつロイヤル・ドーノックがあります。LanrickとLeckieのツリーハウスは、自然とのつながりを取り戻す環境重視の滞在をしたい人にはうってつけです。ロッホ・ラノッホ・ホテルはセントラルハイランドの魅力的な湖の傍らで湖でのスイミングと心地良い居室を提供しています。ロンドンからスコットランドまで寝台列車カレドニアン・スリーパーで贅沢な一晩を楽しむのはいかがでしょうか。居心地の良いキャビンでうたたねをし、起きたらハイランドで朝食を取ることができます。

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ヨークシャーの丘陵地帯とご当地グルメ

ヨークシャーはその荘厳な景色と地元の人々の親しみやすさで知られており、家々のドアは常に開かれ、いつでも客人を迎える用意があります。ヨークシャー・デイルズ国立公園の山の峰々(Fells)を歩く機会があったら逃さないでください。マルハム・ターンやマルハム・コーブの景観は壮観です。ノース・ヨーク・ムーアズを探索すると、滝つぼの自然の中で泳ぐことができ、時間が合えばノース・ヨーク・ムーアズ鉄道の蒸気機関車で戻ることもできます。フランボローの浜辺はベンプトン・クリフスの鳥類保護区の下にあり、イギリスで最も過小評価されている日光浴スポットのひとつです。

 

新しく改装されたダブルツリー・リーズは、州の中心にあるリーズ市の歴史的運河の傍にあり、そこに滞在すれば、ヨークシャーのあらゆる自然の魅力を発見することができます。フィッシュアンドチップス、パーキンケーキ、そして多彩なパイがご当地グルメです。

イングランド南部の楽しみ

ロンドン近郊のボックスヒルは、一日を楽しむには最高の場所です。高台から一望する素晴らしい眺望とワイルドガーリック畑があり、ガーリックは摘んで持ち帰ることができます。川を渡る踏み石は子どもたちに喜ばれるでしょう。ケント州にはホップ乾燥所、絵のような村々、フォークストーンやマーゲートなど流行に敏感な人たちを集めている海辺のリゾートがあります。

 

ダンジネスはイギリスで唯一の砂漠地帯にあり、原子力発電所に隣接する、不気味ですが興味をそそられる場所です。魅力的な建築や有名人の自宅が多く、その中には著名な劇作家、デレク・ジャーマンが暮らした家もあります。スパでゆったりした週末を過ごすなら、ペニーヒルに並ぶところはありません。サリー州の森や丘に囲まれた田園地帯にあり、ツタに覆われた19世紀のマナーハウスの中でプール、サウナ、トリートメントが提供されます。Hillfield Bar & Restaurantでは心のこもった料理が供され、Latymerはミシュランの一つ星を獲得しています。

サウス・ダウンズの旅行には、サセックスのサウス・ロッジが最高です。この贅沢なカントリーハウスのホテルは93エーカーの土地に囲まれ、サウス・ダウンズに向かって広がっています。このエリアの風車や渓谷は理想的なウォーキングスポットで、自然とのつながりを取り戻せます。デヴォン州のダートムーア国立公園はイングランド南部のもうひとつのハイライトです。豪華なボヴィ・カッスルは、素晴らしい居室に卓越したホスピタリティと料理が特徴です。

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シルバーストン周辺の見所

シルバーストンの周囲は観光客に見落とされがちですが、この歴史的なF1サーキットの近くにも楽しめる場所はたくさんあります。ブレナム宮殿とストウハウスの大邸宅は、車ですぐのところにあります。特にストウは素晴らしい庭園と庭園内の構築物で有名です。オックスフォードも、古風なカレッジや魅力的な商店街が学生たちでにぎわう様子は訪問者を楽しませてくれるでしょう。近くにはコッツウォルズもあり、村のメインストリート沿いに建ち並ぶバター色の砂岩の家々の特徴は、モートン・イン・マーシュやストウ・オン・ザ・ウォルドを彷彿させます。緩やかな丘陵地帯は、のんびりとした散歩や夏のピクニックに最適です。

イギリスの構図と都市の冒険

エジンバラとグラスゴーの楽しみ方

スコットランドの首都とスコットランド最大の都市は両方ともその良さを味わうには数日かかります。8月のエジンバラは、コメディアン、アーティスト、あらゆる種類のクリエイターが世界最大級のアートフェスティバルに入れ代わり立ち代わり登場します。他の時期のエジンバラも言うまでもなく、陰気だけれども堂々とした建築物と劇的な地形の恩恵を受けた都市であることは、最近のNetflix版のドラマ『ワン・デイ』のファンならばディテールはたちまち分かることでしょう。

 

一方、グラスゴーは、もっと新しく、もっと楽しく、ミュージアム、ショップ、バー、アート、ミュージック、そして素晴らしい見所にあふれています。この商工業都市には遊び心があるだけでなく、景勝地ウエスト・コーストへの玄関口でもあります。

 

グラスゴーのキンプトンは、歴史を物語る砂岩造りの建物が魅力を発散している中で特別な体験を提供してくれます。その一方、グラスゴーとエジンバラの両都市にあるハウス・オブ・ゴッズは、クールなレストラン、バー、ブティックホテルとして独自の路線を切り開いています。ハイテクを備えたスタイリッシュなインテリアを評価する人にとって、ヨーテル・エジンバラは最適な場所ですが、シェラトンはエジンバラ城の近くでスタイルと内実の両方を提供しています。ロンドンからスコットランドまで景色を楽しみながら北上する鉄道路線Lumo(ルモ)を利用すれば、エジンバラへは高速で来られます。

思いがけないバーミンガムの魅力

シルバーストンに最も近い大都市バーミンガムは、車やモータースポーツのファンならば好奇心をそそられることでしょう。バーミンガムは一時期、英国の自動車製造産業の中心地でした。この都市の高速道路の多さはその歴史に由来し、その中には1980年代と90年代に自動車レースに使用されていたものもあります。バーミンガム・スーパープリの開催時には道路を通行止めにして、バーミンガムを「ミッドランドのモナコ」にしていました。キャドバリー・ワールドと美しいボーンビル・ビレッジは、近くの赤いレンガの大学キャンパス(イギリスの中でもきれいなキャンパスのひとつ)とともに、バーミンガムの大きな魅力です。イギリスで最先端を行くディグベスは、メディア関連企業、映画スタジオ、バー、クラブ、レストラン、オルタナティブ・ショッピングの店舗に流行に敏感な人々が集まる地区として有名になりつつあります。豪華なハイアット・リージェンシーは、バーミンガムの多彩なアクティビティを楽しみながら滞在するには理想的な場所です。ホテルからはガスストリート・ベイシンの歴史遺産の運河やナローボートを眺めることができます。

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ロンドンの尽きない多様性

ロンドンの豊かな歴史は世界中の旅行者を引き付けています。バッキンガム宮殿やビッグベン、ロンドン塔を見逃す人はいないでしょうが、首都の新しい名所も見落とさないでください。

テムズ川を下ったところにある旧発電所がテート・モダンとして再生したのと同じように、バタシー発電所も修復を終えて再オープンしました。バタシー発電所は今や、ショップ、Appleのオフィス、レストラン、展望台、そしてシックなホテル「アートテル」の有名な屋上プールを擁する複合施設です。このホテルの部屋はスペインのアーティスト、ハイメ・アジョンが設計しました。アートテルは、ホクストン地区とショーディッチ地区の堺に位置する新ブランドのホテルで、イーストロンドンの最先端のバーやレストランには理想的な場所です。

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Suneはリージェント運河傍のブロードウェイマーケットにある小皿料理とナチュラルワインの専門店で、ミシュランガイドに掲載されたばかりです。カタルーニャ料理が好きな人は、Campaner/カンパネールが喜ばれるでしょう。バルセロナの有名店がチェルシーの中心にある目玉ロケーションに進出し、カタルーニャ料理のオンパレードを提供。米料理はバージョンアップされ、パタタス・ブラバスとパン・コン・トマテは生き生きと楽し気に皿に盛られます。

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ロンドンのたくさんの保養地(リードー)も見逃せません。そこにあるプールや湖はロンドン市民に親しまれ、暑さをクールダウンしてくれる最高の場所になっています。ロンドン・フィールズ・リードー、トゥーティング・ベック・リードー、ブロックウェル・リードー、そしてクラウチ・エンドのパーク・ロード・リードーはどれも素晴らしい選択肢ですが、併せてロンドンには「隠れた」リードー、コベントガーデンのオアシスもあります。テムズの川下りの機会も逃さないでください。新しくできたホテル、ウェスティン・ロンドンシティはテムズ川沿いで数泊するのに最適です。

Globe-Trotter x Aston Martin Aramco Cognizant Formula One® Teamのパートナーシップは、クラフトマンシップ、イノベーション、ヘリテージへの共通のコミットメントを称えています。グローブ・トロッターのタイムレスなハンドメイドのラゲッジと、アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラ1® チーム(AMF1)の最先端のデザインと性能が融合した限定コレクションを是非、ご覧ください。

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