旅行期間や必要な荷物の量によって、最適なスーツケースのサイズが決まります。
新しいスーツケースを買ったのに、帰りに荷物が増えて入りきらなかったり、逆に大きすぎて持ち運びに苦労したり。スーツケースのサイズ選びで、後悔した経験はありませんか?
本記事では、主なスーツケースのサイズの分け方と、用途別のスーツケースサイズ、旅行期間別の必要なスーツケース容量について徹底解説します。
サイズ別のおすすめスーツケースもご紹介するので、ぜひぴったりのスーツケースを見つけて旅の準備を万全にしてください。
スーツケースのサイズは、主に下記の4つに分けられます。
● Sサイズ(機内持ち込み可能) 容量【~40L】
● Mサイズ(中型/3~5泊) 容量【40~60L】
● Lサイズ(大型/5~7泊) 容量【60~80L】
● LLサイズ(特大/1週間以上) 容量【80L~】
スーツケースのサイズについては、公式な定義がありません。ブランドによっても、サイズの分け方や容量の計測方法が違う場合があります。本記事では、日本で一般的に使われている4つのサイズに分けて、ご紹介していきます。
スーツケースのサイズはその容量によって、大きく4つに分けられます。どれをどのような場面で使えばいいか、悩むこともあるのではないでしょうか。
スーツケースのサイズを選ぶ際に、まず大事なポイントはスーツケースの用途です。そこで、用途別にどのサイズを選べばいいかを解説します。
飛行機を使う旅では、荷物を機内へ持ち込むか、受託するかでもサイズに迷うことがありますよね。荷物を受託すれば空港内での移動は便利になりますが、目的地に着いた後の受け渡しに時間がかかってしまいます。機内持ち込みができれば、受託した先でロストバゲージのリスクがなくなり安心です。
機内に持ち込む荷物のサイズと重量は、航空会社ごとに決められています。主要な航空会社の100席以上の飛行機は、3辺の合計が115cm以内、合計重量は10kgまでです。これは一般に、Sサイズ以下のスーツケースに該当します。
LCC(格安航空会社)の国内線では、重量制限が7kgまでの場合もあります。重い荷物を入れるとすぐに7~10kgに達してしまうので、すべての荷物を詰め込んだ後、空港へ行く前に一度重さを測ってみてください。
機内持ち込みスーツケースのサイズ規定
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飛行機の座席数 |
3辺の合計 |
各辺の長さ |
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100席以上 |
115cm以内 |
縦55cm×横40cm×奥行き25cm以内 |
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100席未満 |
100cm以内 |
縦45cm×横35cm×奥行き20cm以内 |
機内ではなく、受託手荷物として預け入れる場合のスーツケースには、どのような規定があるのでしょうか。利用する航空会社や、利用クラス、利用運賃によってさまざまな規定が設けられており、一概にいえないのがこの受託手荷物許容量です。
ここでは受託するスーツケースの一般的なサイズを、日系航空会社を例に解説します。世界共通の基準としていわれているサイズは、縦・横・奥行きの3辺の合計が158cm以内です。これを超えるサイズは、受託を受け付けない航空会社が多いです。航空会社によっては、特別荷物として事前に追加料金を支払えば、受託できる場合もあります。
3辺の合計が158cmのスーツケースは、標準ではLサイズくらいです。LLサイズのスーツケースはこの規定より大きい場合がほとんどなので、購入時にしっかり把握をしておきましょう。
Lサイズでサイズはクリアしていても、荷物を詰め込みすぎると重量オーバーになる可能性があります。荷物が多い場合は、無料受託手荷物が2個ついている運賃で航空券を購入することをおすすめします。
受託スーツケースのサイズと許容量(個数制)
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3辺の合計 |
エコノミークラス |
ビジネスクラス |
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203cm以内 (2026年5月18日までの搭乗、それ以降は158sm以内。日本航空は203cm) |
23kg×2個 (安価な運賃は1個) |
32kg×2個 (日本航空は3個) |
国内線と国際線でも、無料で受託できる手荷物量が変わってきます。機内持ち込み用スーツケースは、どちらも3辺の合計が115cm以内、重量が7~10kgです。
下記は、日本国内線の大手航空会社4社の比較です。ピーチやジェットスターのようなLCC(格安航空会社)は、受託手荷物が有料の場合がほとんどです。事前に受託予定の荷物サイズと重量を測って、航空会社ホームページの予約ページから支払いを済ませると、空港で手続きをするより安く手続きができます。
国内線の無料受託手荷物【エコノミークラス】
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航空会社 |
重量 |
3辺の合計 |
各辺の長さ |
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日本航空 |
20kg |
203cm以内 |
縦50cm×横60cm×高さ120cm以内 |
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全日空 (2026年5月18日までの搭乗) |
20kg |
203cm以内 |
定めなし |
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ピーチ(運賃により有料) |
20kg×5個 |
203cm以内 |
定めなし |
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ジェットスター・ジャパン(有料) |
1個あたり32kg、最大40kgまで |
定めなし |
一辺の最大寸法2.3m |
出典:
次に、国際線の手荷物規定についてご説明します。
国際線の受託手荷物は、航空会社の数が増える分、規定もそれぞれで複雑です。大きく分けて「重量制」と「個数制」の2パターンがあります。サイズ規定は、多くの場合3辺の合計が158cmまたは203cm以内です。
〇重量制:1人あたりの手荷物を総重量で規定する制度。重量以内であれば、荷物の個数は問わない場合が多いです。アジアでは主にタイ国際航空、シンガポール航空、LCC(格安航空会社)が重量制を導入しています。
〇個数制:手荷物を個数で制限する制度です。1個あたりの重量も決まっていて、多くの場合エコノミークラスは23kg以内、ビジネスクラスは32kg以内と規定されています。航空会社の定める運賃によりますが、1人あたりの手荷物制限は1個か2個です。主に日本航空と全日空、中国系航空会社の国際線、欧米系航空会社の国際線において個数制を採用しています。
利用する航空会社の手荷物規定を、事前に確認しておきましょう。
旅行で必要な荷物は、一般的に「1泊につき約10L」が目安とされています。ただし、季節や同行者の人数によって荷物の量は大きく変わってきます。
ここでは1人分の荷物量を目安として、泊数別にどれくらいの大きさがよいのかをご紹介します。「帰りは荷物が多くなりそう」など不安がある人は、少し余裕を持って選ぶと安心です。
● 1~3泊→容量【20~40L】Sサイズ
1番小さいサイズのスーツケースは、仕事の出張や国内旅行、短期の旅行に適したサイズです。
● 3~5泊→容量【40~60L】Mサイズ
Mサイズのスーツケースは、3泊以上の荷物量といわれています。国内旅行でも、荷物の量が多くなる場合は、余裕を持ってMサイズのスーツケースを選ぶのもおすすめです。機内には持ち込めないので、受託手荷物として準備する必要があります。
● 5~7泊→容量【60~80L】Lサイズ
大きめのスーツケースサイズとなる、Lサイズは5泊以上の旅行が目安です。3泊くらいでも、家族の荷物をまとめて入れる場合はこのサイズでも重宝します。
● 1週間以上→容量【80L~】LLサイズ
一番大きいスーツケースサイズは、1週間以上の留学など長期滞在向けです。1週間以上の旅行では、衣類は洗濯して利用するか必要であれば現地で買い足して、できるだけ容量を少なくしておくとよいでしょう。圧縮袋を利用するのもおすすめです。
それでは最後に、今まで解説してきたS/M/L/LLサイズ別で、おすすめのスーツケースをご紹介します。スーツケースのサイズ選びにお悩みの人は、自分の旅の行先や宿泊数、用途から最適なサイズを決定してください。
1897年に創業した英国発の老舗スーツケースブランド、グローブ・トロッターからベストセラー商品を厳選してご紹介いたします。
機内持ち込み用としても検討可能な、小さめサイズのスーツケース。丈夫、かつ軽量なタイプがおすすめです。小回りの利くホイールがあれば、持ち運びにも便利です。
1.メトロポリス キャリーオン - 4ホイール ブラック
創業128年目である2025年3月に発表された新商品で、従来のモデルのよさを残しつつ、より洗練された機能性が加わった今、もっとも注目されているおすすめのシリーズです。
フレーム部分や骨組みに、新しく開発された軽量アルミニウムフレームが使われている点が最大の特徴。従来の木製フレームから刷新されたアルミニウムフレームにすることで、強度の向上と軽量化を実現しました。
【製品仕様】
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メトロポリス キャリーオン |
外寸 |
本体サイズ |
容量 |
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4ホイール |
W42 × H56 × D21cm |
W38 × H49 × D21cm |
34L |
2.コッツウォルズ キャリーオン - 4ホイール
英国コッツウォルズ地方にある見渡す限りの田園風景をイメージしてデザインされた、暖かみのあるスーツケースです。
レザーのストラップ部分には、バスケット編み調の型押し加工が施されていて、細部にまでこだわった美しいデザインが特徴です。
ボディには「ヴァルカン・ファイバー」という、グローブ・トロッターが開発した独自の素材を使用しています。木材繊維を原料とする紙を何層にも重ね、特殊な溶液で「加硫」処理を施すことで、軽くて丈夫なスーツケースに仕上がりました。
【製品仕様】
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コッツウォルズ キャリーオン |
外寸 |
本体サイズ |
容量 |
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4ホイール |
W42 × H56 × D21cm |
W38 × H49 × D21cm |
34L |
ミディアムサイズのスーツケースは、3泊以上の少し荷物が多い旅行に適したサイズです。飛行機を利用する場合は、無料受託手荷物の範囲に収まるので、ほどよい大きさをお探しの人はこちらをご検討ください。
1.センテナリー ミディアムチェックイン - 4ホイール
センテナリーシリーズは、グローブ・トロッター創業100周年を記念して作られた、ブランドを代表するコレクションです。ボディを一周する2本のレザーストラップが、デザインの注目ポイントです。
ほかのシリーズに比べてカラーの選択肢が豊富である点が、人気の理由です。ブラックやネイビー、レッド、チャコール、オリーブなど、多彩なボディカラーとレザーから選べます。
人気色は定番のネイビー、そしておすすめはオリーブです。オリーブは深みのある抹茶のような落ち着いた色みで、レザー部分はブラウンもしくはブラックを採用しています。ほかにはない、自分だけのデザインを探したい人におすすめです。
【製品仕様】
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センテナリー ミディアムチェックイン |
外寸 |
本体サイズ |
容量 |
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4ホイール |
W71 × H44 × D24 cm |
W65 × H38 × D22cm |
55L |
2.サファリ ミディアム チェックイン - 4ホイール
サファリシリーズは、1920年代のサファリを探検した冒険家をイメージした、遊び心のあるコレクションです。
ボディは特殊加工が施された紙を何層も重ねた、「ヴァルカン・ファイバー」素材が使用されています。アイボリー、コーヒーブラウンといったクラシックな色合いで落ち着いた雰囲気です。コーナー部分とハンドル、ストラップには、着色のないベジタブルタンニンを使ったナチュラルレザー(牛革)を採用。軽量かつ丈夫で、使い込むほどに色みの変化を楽しめるのが魅力です。
【製品仕様】
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サファリ ミディアム チェックイン |
外寸 |
本体サイズ |
容量 |
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4ホイール |
W42 × H68 × D26 cm |
W38 × H60 × D26cm |
60L |
長期旅行におすすめの大きめのスーツケース。多くの航空会社が定める無料受託手荷物のサイズにも収まるので、飛行機を利用する旅行におすすめです。
1.メトロポリス ラージチェックイン - 4ホイール
最新作の「メトロポリス」ラージサイズは、ジップインライニングシステムという新しい内装構造が採用されています。外装だけでなく内装にもこだわった、おすすめのスーツケースです。内側にある布地(ライニング)がダブルジッパーで装着されているので、ジッパーを外して洗濯や交換ができます。
パッキングストラップを活用することで、大量の荷物のパッキングも荷崩れせずスムーズに行えます。
アメリカやカナダへの渡航に必須であるTSAロックも備わっており、あらゆる国への旅行にも最適です。
【製品仕様】
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メトロポリス ラージチェックイン |
外寸 |
本体サイズ |
容量 |
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4ホイール |
W52 × H76 × D26 cm |
W48 × H74 × D26cm |
78L |
2.サファリ ラージ チェックイン - 4ホイール
グローブ・トロッター創業初期から変わらない、独自のヴァルカン・ファイバーを素材としているクラシックで温かみのある旅をイメージしたデザインが特徴です。
ハンドルやコーナー、ストラップ部分に植物性のタンニンを取り入れたレザーが使用されており、時間の経過とともに色が変化し、自分だけの風合いを楽しむことができます。
アイボリーとブラウンの2種類があり、明るいナチュラルのコーナーとストラップがマッチした。特徴あるシルエットが人気のスーツケースです。
【製品仕様】
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サファリ ラージ チェックイン |
外寸 |
本体サイズ |
容量 |
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4ホイール |
W52 × H76 × D26 cm |
W48 × H74 × D26cm |
83L |
最大級のサイズであるエクストララージは、飛行機利用時に受託をする場合は、追加料金がかかる可能性が高い大きさです。長期の国内出張や家族旅行には、重宝するサイズのスーツケースです。
1.センテナリー エクストララージトランク
豊富なカラーがそろった「センテナリー」シリーズの最大サイズ。ボディ周りを囲む、2本のレザーストラップと、補強の役割を果たすレザーコーナーが特徴的です。ボディカラーとストラップカラーだけでなく、金具部分の色みもカスタマイズできる商品もあります。
多くのモデルで4輪と2輪のホイールタイプから選択でき、自由度の高いスーツケースをお探しの人におすすめです。
飛行機に預けるには大きめのサイズではありますが、TSAロックが搭載されているので、セキュリティ面でも安心できます。
【製品仕様】
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センテナリー エクストララージ |
外寸 |
本体サイズ |
容量 |
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4ホイール |
W87 × H50 × D26 cm |
W82 × H47 × D26cm |
101L |
2.サファリ エクストララージスーツケース
クラシックなデザインの「サファリ」コレクションの最大サイズ。
荷物が多い旅行でも、余裕を持ってしっかりパッキング可能な内部構造となっているので、大きなスーツケースをお探しの人にはぴったりです。
耐久性の高いヴァルカン・ファイバーをボディに使用し、全体ががっしりして非常に頑丈な作りで荷物を守ります。
【製品仕様】
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サファリ エクストララージ |
外寸 |
本体サイズ |
容量 |
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4ホイール |
W87 × H50 × D26 cm |
W82 × H47 × D26cm |
101L |
スーツケースのサイズについて、詳しく解説してきました。
旅行の行き先、泊数、移動手段によって、最適なスーツケースのサイズが変わってきます。
機内持ち込みができるSサイズ(キャリーオン)、飛行機への無料受託ができるM~Lサイズのスーツケース、そして1~2週間以上の長期旅行にも適応するLLサイズ(エクストララージ)が主なサイズ分けです。
グローブ・トロッターが自信を持っておすすめする、それぞれのサイズ別スーツケースもご紹介しました。スーツケースのサイズ選びに迷ったら、ぜひ本記事を参考にして、旅行の期間と荷物量を確認した上で、いくつかの商品を比較検討してみてください。