英国王室御用達

01 May 18

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An Impeccably English Affair - GLOBE-TROTTER

英国ロンドン屈指のラグジュアリーホテル「ザ・ゴーリング」とのコラボレーションによって誕生した ”The Goring” コレクション の新作発表に合わせ、ホテルのマネージャー、デイヴィッド・モーガン=ヒューイットにお話を伺いました。ホテルゲストからの仰天するようなリクエスト、王室との繋がり、そしてホテルが一躍有名となった所以の特別な結婚式についてなど、ザ・ゴーリングの魅力について語っていただきました。 

ザ・ゴーリングで勤続 25年以上とのことですが、お仕事の最大の魅力を教えてください。
1990年にレストラン・マネージャーとしてスタート以来、ザ・ゴーリングでの勤務は 28年目に入りました。私が採用された当時のザ・ゴーリングは素敵な 4つ星ホテルでした。現在はロンドンだけに止まらず、世界中の 5つ星ホテルの中でもトップホテルの一つとなり、ホテルとスタッフの両方が、その優秀なパフォーマンスで頻繁にアワードを受賞しています。私の仕事の最大の魅力は、紛れもなく、一緒に働くスタッフ、そしてホテルのゲストの方々との出会いです。ラグジュアリーの世界は魔法がかった世界であり、高級なスーツケースを作ることにしろ、夢のような滞在の演出にしろ、基本は同じです。その基本とは、ディテールと質へのこだわり、そしてクライアントにご満足いただくための献身的な姿勢です。ザ・ゴーリングのような高級ホテルの宿泊客層は非常に幅広く、多彩な方々ばかりです。中には世界的に有名なゲストもいらっしゃいますが、大半は一般の方々です。国で言えば、アメリカのゲストが 50%以上、続いて、イギリス国内のゲストが大きな割合を占めています。全てのゲストはそれぞれに大変興味深い人生を歩まれており、ゲストの方々との出会いと語らいにいつも心が躍ります。ゲストの方々が、魅力的な人生のうちのほんの少しの時間だけでも、ザ・ゴーリングで過ごすことを選んでくださることに感謝の念が絶えません。

大変な状況となっても平常心を保つために何か工夫などはされていますか?
ラグジュアリーホテルは白鳥に例えることができると思います。水面下では常にバタバタしていながらも、水上では水面を滑るようにしてゆったりと泳いでいます。当ホテルは年々、忙しさが増していますが、落ち着いたペースを保つよう日々鍛錬しています。豪華絢爛な 69 室の中で、トイレが故障してしまったり、シャワーの水はけが悪くなったり、エアコンがうまく作動しない等というお部屋は必ず一部屋は出てくるものです。技術的な問題やIT関連の問題が大半です。ただし、ホテルのスタッフ自身が原因となる問題は一つもないことを、誇りを持って言えます。

これまでゲストの方々から仰天リクエストなどはありましたか?
ザ・ゴーリングではゲストの方々がとても居心地良くされています。正面玄関を入り、高級壁画ブランドとして高名なフロメンタル社による手描きの壁紙で飾られた豪華な正面ホールを抜けると、ゲストの方々の、文字通り、肩から荷がスッと降りていくのが分かります。あまりにも居心地良くされているので、スタッフにとんでもないリクエストを要求する気にもならないようです。もちろん、「Hamilton」など、チケットが入手困難な人気の劇へのチケットを希望されることは頻繁にあります。また、何ヶ月も予約待ちとなっているようなロンドンの人気レストランでの予約を希望されるお客様もいらっしゃいます。他には、ウィンブルドン選手権でのセンターコートのチケットの要望も数多く受けます。幸運にも、当ホテルの優秀なコンシェルジュ・チームはお客様からのどのようなご要望にも応えられる能力を持ち合わせております。

ザ・ゴーリングがこれまでに素晴らしい施設として確立している所以はどこにありますか? 家族経営ということは大きな要因かと思いますか?
ロンドンのラグジュアリーホテル市場での競合ホテルとの一番の違いは、ザ・ゴーリングは 1910 年にホテルを創立したゴーリング家によって未だに所有され、経営されていることです。ホテルに対するゴーリング家の影響は絶大です。ゴーリング家の方々の血にはホスピタリティ精神が流れているようにも思えるほど、ゲストにご満足いただくための献身的な努力はホテル全体とスタッフ全員に通じています。1 世紀以上もラグジュアリーホテルとして成功を収め続けてきた理由は、利益ではなくお客様第一主義に徹してきたからです。ゴーリング家は未だにホテルの建物や設備に多くの投資を行っております。ゴーリング家にとって、ホテルは財産ではなく、天職であり使命なのです。

 

2011年にキャサリン・ミドルトンが結婚式前夜に宿泊した際は、ザ・ゴーリングは大注目を浴びました。そのVIPブッキングはどのような経緯で実現されたのでしょうか?
長きにわたり、ザ・ゴーリングはお隣のバッキンガム宮殿と関係を持ってきました。王室を訪れるご来賓の方々は、ホテル創立当時から静かに出入りしてきました。私たちなりに王室のお手伝いができることは大変有り難く思っております。王室からの協力要請を受け、ウィリアム王子とキャサリン妃のご結婚式における小さな役割であっても、一役を担うことができたのは大変喜ばしいことでした。

ロイヤル・ウェディングはザ・ゴーリングにどのような影響をもたらしましたか?
ロイヤル・ウェディングが行われるまでは、ザ・ゴーリングは知る人ぞ知る施設でした。ホテルを知り、愛してくれた方々は自分だけの大切な場所として心に閉まっておいたのです。しかし、2011年4月29日にキャサリン妃がお父様とご一緒にザ・ゴーリングから出て、王室のロールスロイス車に乗り込み、ウェストミンスター寺院に向かう場面を世界中の22億人が見た瞬間から全てが変わりました。その翌週、ロンドンバスツアーの一部にザ・ゴーリングが組み込まれました。ロイヤル・ウェディングの影響は甚大でした。ロイヤル・ウェディングが行われてからの1ヶ月間、ザ・ゴーリングのウェブサイトへの訪問者は55億人にも上り、私たちも驚愕しました。

グローブ・トロッターの新作「The Goring」スーツケースはザ・ゴーリングの寝室や英国王室専用馬車にも使用されているシルク生地が採用されています。英国伝統ブランドの同胞としてグローブ・トロッターについてはどう思いますか?また、ホテルで見かけることはありますか?
私自身、30年間もグローブ・トロッターのケースを愛用しています。素晴らしいイギリス伝統ブランドであり、私が世界中を旅する際にもグローブ・トロッターのケースのエレガンスは一際人目を引きます。宿泊先のチェックインスタッフ、運転手、ベルボーイやポーターからお誉めのお言葉をいただくことが多くあります。グローブ・トロッターのケースはそれだけ多くの方々を魅了して止みません。グローブ・トロッターの変わらぬ職人魂は時代を超え、その伝統的な色味やデザインは本当に魅力的です。当ホテルのゲスト、中には世界的に有名なゲストの方々の多くがグローブ・トロッターをお持ちになっているのをよく目にします。グローブ・トロッターのケースは本当に一生ものですね。

最後に、ご自身の休暇の際には、必ずお荷物に入れているものはなんでしょうか?
私のイニシャル入りの手作りのヴェルヴェット・スリッパは私にとって旅の必需品です。ホテルの部屋に到着し、自分自身のスリッパに履き替えた途端にホッとします。世界の高級ホテルは、旅行者にとって旅路の家であるべきなのです。

The Goring Special Edition

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