家族とグローブ・トロッター

05 Mar 19

シェアする

Globetrotting With The Whole Family - GLOBE-TROTTER

母の日の準備に際して、私たちは作家・編集者・そして 2児のママであるヘレン・ボウマンさんに、小さなこどもたちと旅行する際のコツを伝授していただきました。こどものためにご自身の旅心を決して犠牲にしなくても良いことをヘレンさんは証明してくれます。

親になるずっと以前から私が最も情熱を注いできたのは「旅」です。エディター兼ライターの仕事を通じて、私は幸運にも多くの土地を訪れる機会に恵まれてきました。長女を身ごもった時、旅ができなくなってしまうなんて微塵も思っていませんでした。私たち夫婦のライフスタイルにすんなり溶け込んでくれるはずだわ、と。ところが…

長女はとても繊細な赤ちゃんでした。長女が言葉にならない音で不満を発しても相手にされないままでいると、数分もしないうちに耳をつんざくような泣き声を上げていました。初子を世話するカップルのきっと多くが経験するように、私たち夫婦も生活の落ち着きを取り戻すまで予想以上に時間がかかりました。当時、私たち夫婦は「ロンドンのテムズ川南岸より遠くへの旅は大変すぎてきっと疲労困憊してしまうだろうから遠くへの旅はしばらくは無理」と、夫婦でお互いに話すまでもなく、同じ考えに至りました。

しかし、一人目が生後6ヶ月になる頃、私たちはマルセイユに向かい、都心のおしゃれなホテルとプロヴァンス地方の高級シャトーを行き来する旅をしました。暑くて、赤ちゃんは重かったけどまだ動けなくて(つまりイライラして)、私たちはまだポンプと哺乳瓶の厳しい授乳体制に縛られていたんです。

マルセイユへの初家族旅行はそれでも大いに楽しめましたが、それなりの苦労もありました。しかし、逆境から得るものもあり、その後における子連れの旅行に役立ついくつか新たな発見がありました。私たち夫婦は怯むことなく、初家族旅行で得た知識を実践に移すことにしました。 マルセイユの初家族旅行以降、子連れで訪れた旅先はパリ、イタリア南部プーリア(2回)、フランス南部ラングドック地方、シチリア島、モロッコ、ロサンジェルス、そしてつい最近ではバルバドス諸島が挙げられます。さらに、イギリス国内のあちこちにも足を運びました。こうした旅の道すがら次女が誕生し、それに従って子連れの旅における新たな知識も増えていきました。子連れの旅の苦悩がすべて無くなったというわけでは決してありませんが、子育て初心者だった頃に比べると、いささかなりとも状況への理解が深まり、段取りも上手になり、効率的に動けるようになりました。私たち夫婦が学んだ子連れ旅のスキルを以下に共有したいと思います。

  • 大きな洗面道具入れと家族全員分の生活必需品をすべて 2 組ずつ揃えます。そのうちの 1 組は旅行用として洗面道具入れに準備しておきます。そうすることで、例えば、歯ブラシなどを出発直前まで待たなくてもパッキングすることができます。また、特別な日用品、例えば私たち家族の場合は子どもの天然パーマをいくらか和らげてくれる特製ココナッツ・シャンプーを忘れる心配もありません。
  • 長期の旅行の場合、プライベートヴィラや洗濯機付きのアパートに宿泊することをお薦めします。子どもは何かと自分や周りを汚します。さらに、他の旅行者の迷惑とならずに済みます。
  • ホテル宿泊の場合、キッズクラブもしくはベビーシッターサービスを提供しているホテルを選ぶことをお薦めします。最近では家族用のアメニティを提供するリゾートもあり、オムツや哺乳瓶ウォーマーなどでスーツケースがいっぱいにならなくて済むように、ベビー用アメニティキットを事前予約できる場合もあります。また、美しい海岸に囲まれた天国のような南の島への旅行であっても、プール付きのホテルを探すと良いでしょう。

  • ぜひ最新の超軽量コンパクトストローラーを手に入れることをお薦めします。私たちは BabyZen YoYo というブランドのストローラーに、便利なサドルボードを付けて子ども 2人とも乗れるようにしています。機内持ち込み可のサイズにまで折り畳むことができるため、荷物受け取りベルトの前での待ち時間も軽減されます。
  • 制限が生じることを受け入れましょう。かつてパートナー同士 2 人だけの時は 1 日で街全体を観光することができていたのが、子連れとなるとそうともいかず、10 メートル歩く度に子どもがおやつをねだるなどしてなかなか目的地に着かない場面が多く生じます。もちろん、子連れであっても充実した観光体験は可能ですが、スローペースを受け入れ、ゆったりとした気分でいればストレスも少なく済むことでしょう。
  • 長距離フライトも決して怖くありません。思いの外、赤ちゃんは長距離フライトも難無くこなす場合が多いです。よく動き回る飽きっぽい子どもでも、おやつとスクリーンさえあれば、なんとか凌ぐことができます。私たち家族が最もストレスなく楽しめた旅行は、長距離フライトであったのにもかかわらず、バルバドス諸島への旅行でした。家族旅行の目的地としても理想的な場所でした。

Photography by @hel_bow

ショート Q&A

フライト中の子どもたちの気を紛らわせる方法のトップ3は?
子どもたちが大好きな映画をダウンロード済みの iPad を持ち込む。 おもちゃ、ゲーム、シールブックなどをひとまとめにして綺麗な包装紙で包み、フライト中に子どもたちにプレゼントする。 手荷物に最大限たくさんのおやつを詰め込む。 夜行便、もしくは、ニュージーランド航空のスカイカウチを利用する。

お出掛けの際に必ず持っていくものは?
携帯電話が手元にないと不安でしょうがないです。

これまで泊まったホテルのうち最高のホテルは?
ひとつを選ぶのは難しいですが、目を見張るばかりの贅沢さで言えば、セントルシア島のジェイド・マウンテン・リゾートではプライベートプールや、山を一望でき、鳥が部屋に飛んで入ってくるようなオープンルームを堪能しました。また、最近ではバルバドス諸島のフェアモント・ロイヤル・パビリオンでも子どもたちと共に魔法のような時間を過ごすことができました。

海外での最高の食事は?
断然、フィレンツェでの伝統的なピザとパスタですね。また、バルバドス諸島のフェアモントのレストランでも美味しいベジタリアンカレーを頂きました。ロサンジェルスのPlant Food and Wineというレストランも大好きです。

次なる旅先は?
訪れてみたいサーフスポットがどんどん増える一方です。サーフィンはまったくの初心者ですが、虜になりました。スリランカやモルディブでぜひサーフィンしてみたいです。また、これまでの旅先で気に入った場所を再訪して、より深く掘り下げたいという気持ちも強いです。

ニュースレター登録

グローブ・トロッターの最新情報をいち早くお届けいたします。

記事内の関連商品